おばたび~obasanだって旅したい

香港・スペイン・大塚国際美術館・伊勢など楽しい旅の思い出を語ります。

上部消化管内視鏡検査と大腸内視鏡検査を受けて来たよ。

旅行の予定が全くないので、日常をつづってみます。

2023年5月のある日、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ・胃内視鏡検査)と大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けて来ました。どちらも初体験でしたので、ネットの体験談等の情報がとても役に立ちました。私も誰かのお役に立てたら嬉しいので、体験談を語ってみますね。個人差・病院による方法・薬剤の違いや私の記憶違いもあるかと思いますので、ご参考程度でね。あ、それから、私は大真面目に語りますが、下剤で出すという話に終始しますので、尾籠(びろう)な話が苦手な人はお避けください。

病院内はプライバシー重視のため、撮影禁止だったので写真は一枚もありません。

1.ふたつの内視鏡検査を受けるまで

毎年受診している人間ドックで、

「消化管造影検査(バリウム飲むやつね)で、食道隆起性病変(食道にでこぼこしたもの)がある。
便潜血検査二回(二日分)のうち一回が陽性(潜血)。」

という結果が出て、「必ず精密検査を受けること!」という厳しいお言葉をいただきました。すぐさま、検診を受けたクリニックに紹介状と画像CDを作ってもらって、大きめの総合病院の消化器内科を受診し、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)と下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)の1週間後の予約をしました。こういう検査は1ヶ月後の予約とかになるのかなと思っていたので、早く取れてよかったです。病院のオススメらしいふたつの検査を「眠り薬」で同時に済ませられるというのをお願いしました。いや、本当に先生は眠り薬って言ったのよ。昔のスパイ映画みたいな懐かしい言葉ね。鎮静剤のことだよね。
鎮静剤を使用する検査を受ける場合は、検査後1時間の休養が必要なことと、車・バイク・自転車での来院は不可という注意を受けました。

また、鎮静剤を使用することと、ポリープが見つかった場合は可能な限り切除してもらうという同意書にサインして提出しました。

2.前日までの準備(大腸内視鏡検査のため)

(1)食事

病院での指示は前日の食事は、指定の大腸検査食を院内のコンビニで購入して必ずそれを食べるようにとのことでした。しかし、ネット情報で72時間前に食べたキノコ?か何かが当日の便に出たというのを見たので、私の自己判断で検査3日前より「前日の食べ物でNGな食品」は食べないことにしました。

 

◆前日の食事 好ましい食べ物の例
  • 主菜: 白米・白かゆ 素うどん(ネギは×)食パン(耳は食べない、バターは不可)
  • 汁物: 味噌汁・すまし汁(具なし・豆腐のみ可)コンソメスープ(具なし)
  • おかず:  豆腐(薬味なし)脂肪の少ない切り身魚(鯛・ヒラメ・かれい)脂肪の少ない肉(鶏ささみ・ヒレ肉)卵料理
  • おやつ:色のついていない透明な飴 シャーベット(乳成分×)プリン
  • 飲み物:お茶・コーヒー・紅茶(砂糖は可・ミルクレモンは不可)実のないジュース・スポーツドリンク

◆前日の食事 避けてほしい食べ物の例
  • 穀類(玄米・発芽米・麦)・ごま・納豆・枝豆・粒あん
  • 脂肪の多い肉類・魚類・貝類
  • 乳製品・揚げ物・海藻類・キノコ類・野菜類・果物
  • 飲み物(牛乳・果肉入りジュース・野菜ジュース・アルコール)
  • おやつ(ドーナツ・ケーキ・ポテチ・かりんとう

私はパン・卵・コーヒーがあればご機嫌で、野菜や果物はどっちでもよい人間なので、検査3日前と2日前の食生活は全然辛くなかったです。卵トーストと卵かけご飯、ブラックコーヒーでやり過ごしました。

◆エニマクリン

検査前日は病院指定のエニマクリンのみを食べました。院内の指定コンビニで1400円くらいで購入しました。メニューは

  • 朝食 鯛かゆ
  • 昼食 和風ハンバーグと白かゆ
  • おやつ ゼリーミールとビスコ
  • 夕食 コーンポタージュ

がレトルトパウチになっています。おかゆの味が薄くて、梅干しか塩昆布、のりたまでも足したかったけど全てNG食品なので薄味でガマンしました。塩は振ってもOKです。和風ハンバーグはあんかけになっていて角切りのジャガイモとニンジンが入っていました。大腸検査食だから野菜もうまく処理されているのでしょうが、万全を期したい私は野菜は排除。たぶんここまですることはないとは思うんだけど、変なところで几帳面。おやつのゼリーミールはリンゴゼリーでビスコは昔懐かしいあのお菓子。どちらも美味しかったわ。コーンポタージュは味が濃かった。なにしろ全てレトルトの検査食なので美味しいものでもなく、まぁ、まずいってほどでもなく、、、仕方ないなって感じの味。量はかなり少なめかも。働き盛りの男性なら腹ぺこで倒れちゃいそうかな。私は引きこもりオバなので十分でした。

検査前日20時以降より検査当日の朝食はもちろん、検査が終了するまで完全に絶食です。飲み物は水とお茶のみOKでした。

(2)前日の下剤

 

病院の指示であらかじめ渡されていた2種の下剤を前日の夜に服用。

◆前日20時 マグコロール250ml


これがまぁ酸っぱいの。スポーツドリンクのような味とか書いている方もいるけど、なにしろ、酸っぱい、酸っぱい。250ミリというのも結構な量であまり飲みやすいものでもなかったですが、頑張りました。嫌いな給食を丸飲みする小学生みたいに息を止めて一気飲みみたいな感じ。あとでネット情報みると一気飲みはダメとか書いてあったけど、私が貰った指示書にはそんなこと書いてなかったから、ま、OKとする。

◆前日22時 ピゴスルファートナトリウム内容液 10ml

 

小さな容器に入っている液体全量をコップ一杯の水に入れて飲むように指示。味はなんというかほんのり甘いけど、液体自体が少しとろみがついているみたいで、なんだか気持ち悪い感じ。これも上記と同じく、息を止めて一気飲みしてやったわ。

どちらの下剤も飲んだあとはなんとなく気持ち悪い感じだったけど、我慢出来ないほどでもなく、便通も23時頃と夜中の3時頃に無事ありました。ふだんどちらかというと便秘気味なので、出なかったらどうしようと若干心配だったので、これで第一関門クリア。

3.当日の持ち物

500ミリ以上のお茶か水を持参すること

という指示以外なにもなかったけど、ネットでたくさん下剤(2リットル近く?の液体)を飲まされて体が冷えたという声をたくさん見たので、風薫る5月でありながら、寒さに備えてカイロ・薄手のダウンジャケット・膝掛けまで持参。結構な荷物になってしまった。それから下剤の味を感じないようにするためにストローを使用するといいという話も見かけたので、ストローも準備。結局どれも使わなかったけどね。

4.検査当日


(1)8:50集合


この日、なんと12人もの人が大腸内視鏡検査を受けるらしい。トイレはたったの4カ所!下剤を飲まされてトイレ争奪戦になるのではないかと内心ドキドキ。

(2)9:00 看護師さん登場 まず吐き気止め服用


看護師さんから吐き気止め薬3錠と水を配られて、服用。

(3)9:30までの間 看護師さんによる問診 手荷物をロッカーへ


吐き気止め薬の効果が現れるまで30分かかるのでそれまでの間、順番に看護師さんから問診を受ける。 

  • 今日受ける検査内容(胃カメラか大腸カメラ、あるいは両方、鎮静剤の有無)確認
  • 昨夜下剤を飲んでから便通は何回ありましたか?
  • 点滴をする腕は左右どちらがいいですか?
  • 内視鏡検査は初めてですか?
  • 帰りのお迎えのための電話連絡は必要ですか? 

などでした。
それから個別の鍵付きロッカーに持ち物を収納しました。スマホや文庫本などは手元に置いておいても可。

(4)9:40頃より下剤服用開始

◆恐怖の巨大下剤(2リットル入り)


お得用詰め替えシャンプーや液体洗剤が入っているみたいな大きなパウチに入った液体の下剤(モビプレップ)が配られました。どーんと2リットル入りで、1リットルのところに黒マーカーで線が引かれて「ここまで」と手書きしてありました。

◆飲み方の説明

看護師さんの説明

  • ここまでと書いてあるところ(1リットル)まで、コップに入れてじゃんじゃん飲んでください。飲める人は一気飲みでも構いません。
  • 気分が悪くなるようでしたら、10分から15分でコップ1杯飲むくらいの割合でゆっくり飲むようにすると良いです。
  • 1時間に1リットル飲み終えるのが目標です!早く便がキレイになった人から順番に大腸検査が始まりますから、頑張って飲み終えてください。
  • 1リットルを飲み終えるまでは、口直し程度に水かお茶を少量飲んでもいいです。しかし出来る限り下剤を飲むことを優先してください。
  • 便通を促すため(?だったと思う)小まめに廊下を歩いてください。
  • 1リットルの下剤を飲み終えたら、持参のお茶かお水を500ミリくらいは飲んでください(下剤は一切吸収されないものなので、脱水になる危険がある)。

ネット情報では一気飲みはダメとか見たけれど、看護師さんがじゃんじゃん飲んでよしというので、頑張ることにしました。下剤の味は、前日の酸っぱすぎるマグコロールとは違って、もっとあっさりしたスポーツドリンクぽい、うすいミカンジュースっぽいような味で全然飲みにくくなかったです。味を感じないために使うといいという情報からストローを持参しましたが、全く必要なし。事前に配られて服用した吐き気止め薬のおかげが、全然気持ち悪くもなく、20分もかからず1リットル完飲完了!たぶん12人の中でいちばん早く飲み終えたんでないかしら?自慢にもならんけど。2リットル飲まされる覚悟出来たから、1リットルなんて楽勝だったわ。

部屋は暖かかったので、持参のあったかグッズも全く不要でした。

(5)お通じ合否判定(笑)


下剤を飲み始めてから30分くらい経過して、ぼちぼち便通がありました。看護師さんによると4回目くらいから合格になることが多いそうですが、前日の下剤による排便の加減によっては3回目くらいでも合格になる人もいるようです。私は4回目で合格でした。下剤を飲み始めて1時間ちょっとくらいだったかな。

看護師さんのチェックがあります。

合格とは、排便の中に粒が全く混じらず、透明の黄色になる状態、ほぼ尿のような感じになることです。

私は1番乗り合格を目指しましたが、残念ながら3番でした。3日前から食事にも気をつけ仕上げて来たからかなり自信がありましたが、上を行く強者が2人もいました。競争ではないけどね。ちょっと悔しい。

12人の検査を受ける人に対して、たった4カ所しかないトイレのことがとても心配でしたが、この下剤による便意は普通の下痢のときとは違って、それほど差し迫ったものでもないから、トイレに駆け込むみたいな勢いはなかったし、排便自体がまるで水道の蛇口をひねって水を出すかのような感じで一気に終わるので、トイレに長居するようなこともあまりなく、トイレ混雑はほとんどありませんでした。よかった。本当に不思議な排便でした。水がシャーっと出るのよ。何度もすみません。でもこの不思議な感じをぜひ伝えたいのよ。

普通に考えて、便を看護師さんにチェックしてもらうなんて、死ぬほど恥ずかしいじゃんと思うかもしれませんが、このときのお通じはほぼ水で匂いもほとんどなく、皆さん次々と、看護師さんチェックお願いしま~すと叫んだりしますし、なんか慣れちゃうというか全然普通のことに思えてくるんですよ、不思議だわ。こんなことを恥ずかしいと思って検査を受けなくて、重い病気の発見が遅れるなんてことの方がよっぽど悪いことですよ。

◆検査着に着替える


合格した人から呼ばれて検査着が配られました。お尻の部分に穴が開いている不織布のズボンとお尻まですっぽり隠れるワンピース型上衣に着替えました。お尻は穴は開いていますが、生地が重なっているので閉じるようになっているし、上衣は丈が長いからお尻が丸見えになることはありません。

◆検査


順番に呼ばれて検査室に入りました。私は胃カメラもありますから、まず、胃を膨らませる(だったと思う)薬を小さなコップに一杯飲みました。そしてベッドに横になると看護師さんが血圧を測り、心電図・パルスオキシメーターの機器を装着して、点滴の針を入れてくれました。そして左腕を下にして横になり、看護師さんが「眠り薬を入れますね」と言いました。ここの病院では眠り薬とわかりやすく言う決まりらしいね。私はどんな風に眠くなるのかしら?とワクワクしてイチ、ニ、と心の中で数を数えましたが、サンを数えられずに意識がなくなりました。こんなに急にガクンと意識が無くなるものなのか。面白い。

大腸検査が先で、胃カメラが後だったそうです。

大腸検査は全くひとかけらの記憶もありません。もちろん痛みも違和感もゼロでした。

胃カメラの時、ノドがすごく痛くて、あら目が覚めちゃったと思ったら、内視鏡を抜くところだったらしく、抜きますね~と言われて、痛いと思ったのも一瞬で終わりました。記憶があるのはこの瞬間だけです。

その後どうやって来たのか全く記憶もなく、休養室のベッドで目が覚めました。他の方の様子を見ているとストレッチャーに乗せられて運ばれて来て休養室で看護師さんから簡単な説明も受けていましたが、私は全く記憶がありません。ここで1時間寝かされると聞いていたのに、1時間も過ごした記憶がないので(ほんの20分程度くらいの感覚)、終始うつらうつらしていたようです。胃カメラの時にノドを麻痺させる薬を塗られたのか、ノドがめちゃくちゃ苦かったのだけが唯一の記憶です。

看護師さんがやってきて、終了ですから着替えてくださいと言われました。まだ幾分ぼんやりしていましたが、気分が悪いとかは全くなかったです。

12時頃検査室に呼ばれて、ふたつの検査を受け、1時間の休養を終えて着替え終わると14時頃で所要時間2時間くらいのようでした。

◆ドクターから検査結果を聞く

 

着替えてから先生に呼ばれて、結果を聞きました。ありがたいことに、食道も胃も大腸も全く異常がなかったということです。よかった。食道隆起性病変の疑いは、恐らく検査時の体勢の影響で食道が押されて写ったものだろうということでした。生まれて初めて自分の食道、胃、大腸内部の画像を見せていただきました。自分で言うのもなんですが、とてもキレイでしたよ。今まで私のワガママな食生活にもかかわらず頑張ってくれていた私の内臓さん達が愛おしく思えましたよ。

◆精算後帰宅

費用は三割負担で10,000円くらいでした。
鎮静剤の影響もあり心配なので、夫さんにお迎えに来て貰いましたが、余裕で一人で電車で帰れそうでした。

私はポリープ切除などもしていないので、検査後の食事の制限もなく、夕食は普通に食べました。朝から何も食べていなかったので、腹ぺこでしたよ。

大腸検査のときに空気を入れるからガスが出ると聞いていましたが、全然出なかったです。実はこれがあるから電車で帰るのを躊躇したんだけど。

お腹の張りや痛みも全くなかったです。

5.総費用(3割負担)

  • 人間ドックを受けたクリニックでの紹介状作成代金(画像CD込み)700円くらい
  • 総合病院での診察(初診料込み)と前日分の下剤2種代金 1,300円くらい
  • 前日用の大腸検査食 1,400円くらい
  • 胃カメラ・大腸検査代金(鎮静剤使用) 10,000円くらい
  • 合計ざっと13,400円ってところですね。

6.感想など

胃カメラ・大腸検査ともに、私は鎮静剤を使ってもらったから、全く記憶もなく苦痛もなく終わりました。こんなに楽なら私はまた受けなければならなくても全然OKです。看護師さん、ドクターさん、受付事務の皆さんもとても感じのよい人たちばかりで、リラックスして検査を受けることが出来ました。本当に感謝しています。


余談
以前、アナウンサーの安住さんが大腸検査の話をラジオでされているのを聞いたことがあったのですが、安住さんは前日の食事の注意を全く把握していなくて前日は普通に食事をしてしまい(NG食品多数)、お通じの合格が出るまでなんと17回、下剤のお代わり2回もさせられて、5時間半もかかってしまったらしいです。

私が一緒に検査を受けた人たちは、全員下剤は1リットルのみでお代わりの人もおらず、ほとんど4、5回くらいで合格していたので、やはり前日の大腸検査食が指定されているのがいいのかなと思いました。前日の食事、重要みたいね。1,400円と美味しくもないのに、それなりの金額するけど、やっぱりこれはいいのかも。Amazonなどでも購入出来るみたいです。

それから下剤の種類によって、飲まなければいけない量に差があるみたいですね。いろいろ違いがあると思うので、ご参考までに。

こんな感じの初体験でした。最後まで読んでくれてありがとうね。

これからも元気で頑張ろうぜ。

みむろ (了)